NZのハニー


1 ハニーの種類

A.  花の種類

 NZの花から取れるハニーには、代表格のマヌカをはじめ、様々な種類があります。下記のリストの中では、クローバーやラベンダー、ローズ以外、全てNZの固有原生植物です (このリストの花以外にも、様々な種類があります)。

 

マヌカ……NZハニーを代表する物。殺菌活性効果が普通のハニーの3~4倍高いことで、食用だけでなく様々に利用される。味も色も濃く、値段も他のハニーより高い。

マヌカ+マルチフラワー(または ワイルドフラワー)……マヌカと他の花のミックス・ハニー。純マヌカより甘い。値段はこちらが安い。

ポフトゥカワ……「NZクリスマス・ツリー」の別名を持つ花。独特のほどよい甘みで美味。

ラタ……ポフトゥカワの仲間でよく似ているが、南島特有の花。クリーム状で軽やかな甘さ。

レワレワ……「NZハニーサックル」の別名を持つ花。甘みが最も強く、お菓子作りなどに最適。

カマヒ……花は小さくて地味だけど、味はとても上品な甘みで、マヌカに次いでおすすめのハニー。

クローバー……白いクリーム状で、軽く爽やかな味。値段も最も安く、NZの一般家庭で一番ポピュラーなのは、マヌカよりクローバー。

ローズ……特定メーカーが作っているハニー。ほのかなバラの香り。さっぱりした味と、ザラメに近い質感が、チーズボードなどに合う。

ラベンダー……味は淡白。ラベンダーの香りもそれほど強くなく、爽やか。

 

 NZのスーパーで普通に買えるハニーとしては、マヌカ、マヌカ+マルチフラワー、クローバー、ラタ、カマヒなどが一般的。

この他に、マルチフラワー・ハニーにジンジャーを加えた「ジンジャー・ハニー」などもあって、料理にもホットレモン・ティーにも大変重宝です。

 

 下の写真は、さざんか亭で常備しているハニーの数々です。さざんか亭では、ゲストの朝食用、料理用、薬用など、様々な用途があるので、これだけ揃えていますが、NZの一般家庭ではクローバーとマヌカ(+マルチを含む)くらいが普通です。

 純マヌカ・ハニーは値段が高いので、どの家庭でも常備しているわけではありません。ましてUMFの数値の高いマヌカ・ハニーを常備している家庭はそれほど多くはないし、その必要もないのです。その理由は、後の項目で述べます。

B. ハニーの質感による種類

 クリーム・ハニー

 リキッド・ハニー

マヌカ・ハニーは、濃度が高く、ほとんど固形状(固めのクリームキャラメルのような質感)のものもあり、日本の「ハチミツ」のイメージとはかなり違います。それで、NZでは、日本のハチミツに多い水飴状のものを特に「リキッド・ハニー」、やや白濁したクリーム状のものを「クリーム・ハニー」と呼びます。これらは純マヌカ・ハニーではなく、(マヌカを含むとしても)マルチフラワーである場合がほとんどです。

 料理用には、固形に近いマヌカ・ハニーはそのままでは使いにくいので、リキッド・ハニーの方が一般的です。

2 マヌカ・ハニーの特徴

A. 色・味・質感

 一口に「マヌカ・ハニー」と言っても、メーカーによってそれぞれに違いがありますが、他の花のハニーより色も味も質感も濃厚です。

 多くの日本人の方が「マヌカ・ハニーは苦い」「クセがある」と思っていらっしゃるようですが、それは全くの誤解です。本来、マヌカ・ハニーはとても美味しいのです。再上質のクリームキャラメルのような深い味わいとコク、甘過ぎず、飽きのこない味わいがあります。

 パンに塗って食べるだけでなく、ほとんどの料理に砂糖代わりに使えますが、色が濃いので、他の素材の色合いを生かしたい時は、マヌカより他の花のハニーの方が合うときもあります。 

B. 「UMF」

 ハニーは元々、どんな花の物でも、殺菌と傷を癒す効果があります(傷や火傷、口内炎などに効きます)。マヌカの花からとれるハニーは、その殺菌・活性効果が、他のハニーの3~4倍も高いことが、かなり前から科学的に証明されていました。そのマヌカの独特の成分を「UMF」(ユニーク・マヌカ・ファクター)と呼び、成分の高さを数値で表示してあります(+5、+20など)。

 この数値が高くなる程、マヌカ・ハニーの味は、ハニー本来の甘さが消え、煎じ薬のような苦さになっていきます。日本では、マヌカ・ハニーの効能が「ガンに効く」等と宣伝されたこともあって、数値の多い高価な物をお土産に買ったり、通販で買ったりする方も多く、前述のように「マヌカ・ハニーは苦い」と思っている方が多くなったのでしょう。

 

 NZのスーパーにあるUMFハニーは、普通+5、せいぜい+10までです。(ほんのたまに+15を見かけます)。+20とか+25のハニーは、ギフトショップなどでしかありませんから、海外・観光お土産用と思っていいでしょう。前にも述べましたが、スーパーの品揃えでも、普通のNZ家庭にとっては+10でさえ高価で普段使いにはできませんから、お土産用や特別に買いたい人のために置いてある感じです。

 

 UMFの数値表記の無い、普通のマヌカ・ハニーで、その効果は他のハニーの3~4倍なのです。ハニーは即効薬ではなく、普段の生活の中で習慣として摂取し続けることで効果を発揮するものです。それなら、苦くて不味いものを苦行のように舐め続けるより、美味しいハニーを食生活全般に取り入れ続ける方が、生活習慣や体質改善にもつながり、効果が高いと思います。実際、苦いハニーは、料理には使えません。

 NZ内では、この「普通のマヌカ・ハニーでも、殺菌効果が数倍高い」というのが常識です。

 オーストラリアの健康に関するTV番組が、ある時「マヌカ・ハニーが傷を直す、というのは本当か」を実験検証したことがありました。これは真面目な番組で、NZのワイカト大学やオーストラリアの病院などで取材していました。大学での実験の結果、他のハニーとマヌカ・ハニーの殺菌効果を比べると、他のハニーでも24時間でビーカー内の80%程の菌が無くなっていましたが、マヌカ・ハニーの方は残っている菌がゼロに近い状態でした。その実験に協力した大学教授も、「自分も庭の作業中に膝に大きな傷ができたけど、マヌカ・ハニーを塗っておいたら直ったよ」と傷跡を見せていました。番組では、オーストラリアの病院で傷を治すのにマヌカ・ハニーを塗布している例も紹介していました。これらはいずれも、UMF数値のない「普通の」マヌカ・ハニーです。

C. マヌカという植物

 マヌカはNZ全体に自生する、大変生命力の強い植物です。匍匐性のものから灌木状のもの、高く伸びて森のようになるものなど、種類も幅広く、マヌカの仲間のカヌカなども含めて「ティー・ツリー」(Tea Tree)とも呼ばれます。この名前は、入植時代に、この植物の葉をお茶代わりにして飲んでいたことからの命名です。痩せ地にも乾燥地にも強く、気候を選ばずに繁殖します。

 マヌカという植物が、なぜ強い殺菌・活性効果をもたらすのか、私は把握していません。ただ、私が住むロトルアや周辺エリアのマヌカの自生の状態を見て、際立った特徴があることに気づいています。

 ロトルアはNZを代表する地熱地帯で、あちらこちらに温泉が吹き出しています。硫黄成分が強くて、他の植物が全く育たないエリアでも、マヌカやカヌカだけは見渡す限り繁殖して、その旺盛な生命力に驚かされます。この生命力が、マヌカ・ハニーの独特の効果と、何か関連しているかもしれません。北島でも南島でも、マヌカはどこにでも自生していて、多くのハニー・メーカーがありますが、一番美味しい(と私自身が思い、ロトルア在住の日本人の友人たちも一致してそう言っている)「アラタキ」社が、まさに地熱地帯のすぐ側にあり、そこのミツバチ達は温泉成分をたっぷり吸収して育っているマヌカから蜜を集めているので、こんな独特の美味しさになるのかな?……などと勝手に想像しています。

マヌカの花
マヌカの花

D. おすすめのマヌカ・ハニー(メーカー別)

 お土産用ギフトショップや通販で買えるマヌカ・ハニーとしては、コンビタ社やマヌカヘルス社などが知られています(コンビタ製は、UMF+10か+15くらいまでは、スーパーにもあります)。

 ここでは、NZのスーパーで買える「普通の」マヌカ・ハニーで、特に美味しいものを紹介します。[ ]内は本社のある場所。

 

アラタキ Arataki ……[北島ロトルア、ホークスベイ]  一押しのマヌカ・ハニーです。「お土産」を意識しないとてもシンプルな容器で、中味勝負の品質。兄弟のメーカーで、お兄さんがホークスベイ、弟さんがロトルアで、それぞれ運営。全国のスーパーにある製品には両方の住所が併記されていますが、それぞれの工場で独自に作っている製品もあり、特にロトルアの本社の売店でしか買えない品もあります。また、アラタキ社製は、+10や+13でも、苦みが無く美味しいので、UMF数値のあるハニーを買いたい場合もおすすめです。

 

モソップス Mossop's ……[北島タウランガ] ごく最近スーパーに出始めたメーカー。タウランガはロトルアに隣接するエリアです。一押しのアラタキにかなり迫る味。値段もお手頃。

 

スウィート・メドゥ Sweet Meadow ……[南島ティマル] 上記の2メーカーよりやや値段が高めですが、美味しいです。

 

 この他、オーガニックの店やちょっとアップグレードのギフトショップにしかなく、値段もやや高いので普段使いには向かないけど、下記のメーカーもおすすめです。

ビーズ・オンライン BeesOnline ……[北島クメウ] 特にこのメーカーのオーガニック・マヌカ・ハニーは、ザラメのようなモロモロ感があり、チーズボードに最高に合います。本社に併設のカフェは、どのメニューにも何らかのハニーの隠し味があり、サマーシーズンなどは席が取れないくらい人気があります。

3 マヌカ・ハニーの利用

A. 食用

 基本的に、マヌカ・ハニーは、砂糖代わりにほとんどの料理に使えます。

 さざんか亭では、白砂糖は全く使用しておらず、料理用にはブラウン・シュガーかハニー、お菓子に使うのも、カスター・シュガー、ブラウン・シュガー、ハニーなどです。

 マヌカ・ハニーは色も味も濃いので、素材の色を生かしたい場合や、あっさりした甘さが欲しい場合はクローバー・ハニーやリキッド・ハニーを使い、逆にデザートなどで甘みを強めたい場合は、レワレワ、ポフトゥカワ、カマヒのハニーなど、使い分けています。

 

 朝食のトースト用には、さざんか亭では、ハニー、マーマレード、ジャムなどそれぞれ数種類ずつ、その他にピーナツバターやヘーゼルナッツ・ペーストなどを常備していて、お好みで付けていただけるようにしています。連泊のゲストは日替わりで色々な味を楽しんでいただけます。

 前の項目で「おすすめ」としてあげたアラタキ社マヌカ・ハニーは必ず出しています。これまで100%のゲストが「美味しい! お土産には絶対これを買って行きたい」とおっしゃっています。

 

 お弁当やランチ用のサンドイッチに、レタスやハム、チーズなどだけでなく、ハニーとピーナツ・バター、マーマレードとのコンビも美味しいです。固形に近い質感のマヌカ・ハニーだから、サンドイッチにしても垂れてベトつくことがありません。

B. 薬用

 風邪のひき始めに、ホットレモン&ハニーを作って飲むのは、NZでも一般的です。特にNZの一戸建て住宅では、庭に必ずと言っていい程レモンの木があり、ワサワサと実がなるので、レモンがたっぷりあります。どのハニーでもいいのですが、この用途には、やはりマヌカ・ハニーを使う方が効果が高いです。

 前に述べた「ジンジャー・ハニー」(必ずしもマヌカではない)を使うと、ショウガ・ドリンクの要素も加わるので、重宝です。

 

 殺菌効果や火傷・傷を癒すために、カットバンやガーゼにマヌカ・ハニーを塗って使用する方法があります。

 

 ハニーをそのまま使いにくい場合、「プロポリス&マヌカ・ハニー入りの喉スプレー」が優れモノでおすすめです。プロポリスは、蜂が巣を作る際に外菌が入らないように防御する成分で、マヌカ・ハニーとダブルで非常に強い殺菌効果があります。風邪のひき初めや身体がだるい時などに喉に直接スプレーすると、それ以上こじらせることがありません。また、スプレー式なので、火傷やその他の傷に直接かけて癒すことができます。カットバンの傷に当てる部分にスプレーして使うこともできます。この「喉スプレー」は、コンビタ社、マヌカヘルス社製などもありますが、さざんか亭やロトルア在住の友人たちの間では、アラタキ社の喉スプレーが常備品になっています。

 

 ユニークな薬用ハニーとして「ビー・ベノム(Bee Venom) 入り マヌカ・ハニー」があります。ビー・ベノムは、蜂が敵を刺す毒で、その成分が神経痛・関節炎・リューマチなどに効くそうです。これが配合されたマヌカ・ハニーは、UMFの高いハニーのように苦くはありません。料理用などには使わず、小さじ1杯分くらいを少しずつ舐めて摂取します。

 

 ハニーの活性効果の点で、ガーデニングに使う技もあります。挿し芽で苗を増やす時に、切り口をハニーにつけてから土に植えるのです。ハニーの成分が雑菌を消毒し、かつ、活着力を高めるのだそうです。これはマヌカ・ハニーでなくて、どのハニーでもOK。マヌカ・ハニーはもったいないので、せいぜいリキッド・ハニーで十分。

C. スキンケア

 マヌカ・ハニーは保湿・美肌効果の点でも活用されています。

 マヌカ・ハニー配合の様々なスキンケア製品があり、ギフトショップなどに置かれているやや高価な物も多いのですが、スーパーで買えて普段使いにできるソープやハンドソープ、クリームなどの製品も増えてきました。

 マヌカ・ハニーだけでなく、ティー・ツリー・オイル配合と表示されている物も、同様の効果があります。

 

 これらのNZ製スキンケア・グッズは、自然素材の上質な物が多く、お土産にもおすすめです。

 ほとんどのギフトショップではお試し用(Tester)が置かれているので、実際に肌に付けてみて、自分に合うかどうか、香りが強過ぎないか、など、確認してから買うことができます。

 非常に多くのマヌカ・ハニーまたはティー・ツリー配合のスキンケア・グッズがあるので、マヌカ・ハニーそのものを肌に塗ることは実用的ではありません。ロトルアの各スパのマッサージ・セラピーでは、マヌカ・ハニーや泥温泉の成分配合のパックを使う所もあります。 

4 マヌカハニーを使った料理レシピ

 前にも述べたように、さざんか亭でも多くの料理にマヌカ・ハニーを初めとするハニーを使います。例えば、自家製の佃煮にもハニーを使うし、洋風キンピラにもジンジャー・ハニーがとても合います。

 ここでは、さざんか亭のオリジナル・レシピの幾つかを紹介します。


* ポークチョップ with マヌカ・ハニー&ボイズンベリー・ワインのソース

フルーツワイン、ハニー、ハーブ&スパイスで下味をつけ、低温のオーブンで長時間じっくり調理。大きな塊肉が、しっとりと柔らかく、豊かな味になります。

 

 <材料>

 ポークチョップ・ブロック(塊肉) 約1kg

 マヌカ・ハニー          0.5カップ

 ボイズンベリー・ワイン      1.5カップ 

 (他のフルーツワインやリキュールで代用可)

 ローズマリーの葉         2~3枝 

 (ドライハーブで代用可)

 玉ねぎ              2個

 グリーン・ペッパーコーン     大さじ2

 レモン・ペッパー         大さじ1

 ガーリック・ソルト        大さじ1

 

 <作り方>

 大きめのフライパンで、塊肉の表面にこんがり焼き色を付けます。

 一旦冷ました後、塊肉全体にマヌカ・ハニー、レモン・ペッパー、ガーリック・ソルトをすり込んで馴染ませ、味付けします。

 玉ねぎを輪切りにし、大きいサイズのオーブン・バッグの底に敷きます。その上に塊肉を乗せるように入れ、ボイズンベリー・ワイン(1カップ)、ペッパーコーン、ローズマリーの葉を加え、オーブン・バッグの口を閉じます。バッグの上の部分に、蒸気抜きの小さな穴を開けておきます。

 バッグをオーブン・トレーに乗せ、150℃に温めておいたオーブンで2時間、調理します。

 その間に、ワイン&ハニー・ソースを作ります。フライパンの肉汁約1カップを小鍋に移し、ボイズンベリー・ワイン(0.5カップ)、マヌカ・ハニー(大さじ2) を加え、沸騰させます。火を弱め、静かに混ぜながら、ソースが濃縮されるまで煮詰め、塩・胡椒で味加減を整えます。最後にコーンスターチか片栗粉などでトロミを加えます。

 オーブンから肉を取り出した後、10~15分休ませて、1人分ずつの大きさに切り分け、オニオンを乗せて皿に盛りつけます。ワイン&ハニー・ソースを上にかけるか、周りに添えます。 

 

*マヌカ・ハニー&キーウィー・フルーツのシーフード・グリーンカレー

 シーフードの味わいと野菜たっぷりの簡単カレー。ココナツ・ミルクを使わず、ミルクとヨーグルトでまろやかな味を出します。フルーツとハニーの甘酸っぱさが、グリーン・カレーと相性バッチリ。炒めるオイルもグルーンの濃いアボガド・オイルを使うと、風味も格段にアップします。

 

 <材料>

 プローン(中サイズのエビ) 500g

 イカ 2~3尾

 コルジェット(ズッキーニ) 2本

 ブロッコリー 1個   サヤインゲン 8~10本  パプリカ、ピーマン 2~3個

 (野菜は、有り合わせの物でOK)

 マッシュルーム  5~6個

 キーウィー・フルーツ 3~4個

 レモン果汁 0.5個分

 

 マヌカ・ハニー 大さじ3

 カスターシュガー(グラニュー糖) 大さじ2

 ミルク 0.5カップ

 ヨーグルト(無糖でも微糖でも可 フルーツ入りも可) 大さじ4

 ガーリック ショウガ 各1片

 ドライ・ハーブ(タラゴン、オレガノなど)

 シー・ソルト、レモン・ペッパー、

 アボガド・オイル(キャノーラ・オイルやソイ・オイル、普通のサラダオイルでも可) 少々

 カレー粉 少々   

 グリーンカレー(ペースト) 大さじ3~4

 

 <作り方>

 キーウィー・フルーツ&ハニーのソースを予め作っておきます。キーウィー・フルーツの皮をむき、小さく刻んで小鍋に入れ、レモン果汁を搾リかけ、カスターシュガーをまぶして、しばらく置いておきます(フルーツ自体の果汁を出させるため)。これを熱し、煮くずれて来たら、ハニーを少しずつ溶かしながら加えて、好みの甘さに整えます。これに、粉末ペクチン(NZでは「ジャム・セッティング」として市販)を加えれば、美味しいキーウィー・フルーツ・ジャムになり、殺菌したビンに詰めて冷蔵庫に入れれば、数カ月保存がききます。

 

 むき身のプローン、輪切りにしたイカをボールに入れ、シー・ソルトとレモン・ペッパー、アボガド・オイルをまぶして、よく馴染ませます。十分に熱した中華鍋(または深めのフライパン)で、エビとイカを炒め、表面がほんわりブラウンになったら、火が通り過ぎないうちに一旦取り出します。

 同じ鍋にアボガド・オイルを足して全体に馴染ませ、刻んだガーリック、ショウガを加えて香りと風味を出し、野菜を炒めます。しんなりし始めたら、塩・胡椒・ハーブなどで軽く味を付けます。エビとイカを鍋に戻し、カレー粉をふり入れます。ミルク、ヨーグルトを加えます。全体が温まったら、グリーン・カレーのペーストを少しずつ溶かして入れ、全体に馴染ませます。(カレー粉やグリーンカレーの量は、好みで調整)

 最後にキーウィー・フルーツ&ハニーのジャム状ソースを加えて、全体をよく混ぜて完成。

 

*ロゼ・ワイン&マヌカ・ハニー風味のアップル・タルト・タタン

 正統派アップル・タルト・タタンに、ちょっと一捻り。ロゼ・ワイン&マヌカ・ハニーが青リンゴの味を引き立てます。シナモン・バターを作るこの方法は、アイルランドのシェフ、ニーブン・マガイアーさんの工夫を拝借、簡単で失敗の無い、タルト・タタン(逆さまパイ)です。リンゴの他に、洋梨などでも、とても美味しくできます。

 

 <材料>

 青リンゴ(グラニー・スミス) 3~4個

 (青リンゴがない場合は、紅玉など酸味のある種類が適します)

 ロゼ・ワイン 0.5カップ

 レモン 0.5個

 カスターシュガー 小さじ1

 マヌカ・ハニー  大さじ3

 ソフトバター   100g

 ブラウンシュガー 0.5カップ

 シナモン(粉末)  少々

 バニラ・エクストラクト(エッセンス) 少々

 ローズマリーの葉 少々

 パフ・ペイストリー(冷凍パイ生地)

 20㎝直径サイズのケーキ型

 

 <作り方>

 ワイン&ハニー・シロップを作ります。鍋にロゼ・ワイン、レモン果汁、グラニュー糖を入れ沸騰させてアルコール分を取り、ハニー(大さじ1)を溶かし入れ、味を整えます。中火で焦がさないように煮詰め、少しとろみを出します。(NZのロゼ・ワインは甘口ではなくドライなので、日本で甘口のワインを使う場合は、甘みを調整)

 皮をむいて4等分したリンゴをシロップの鍋に入れ、全体に馴染ませ、休ませます。

 

 シナモン・バターを作ります。ボールに、ソフトバター、ブラウンシュガー、シナモン、ハニー(大さじ2)、バニラ、ローズマリーを入れ、よくかき混ぜて、なめらかなペースト状にします。

 ケーキ型の底に、このシナモンバターをヘラで均等に敷き詰めます。その上に、シロップをまとったリンゴを並べます。リンゴの外側(丸み)が底になるように、全体を放射状にきっちりと並べます。中心部にも1~2個、リンゴを置いて、隙間がないようにします。

 解凍して室温で休ませておいたパイ生地を、ケーキ型をカバーする大きさに切ります。幅が足りない場合は、綿棒で延ばして、ケーキ型よりひと廻り大きいサイズにし、角を切り落として、円形にします。縁をケーキ型の中にたくし入れ、敷き詰めたリンゴを包み込むようにして、縁をグルリと巻き込みます。

 このまま冷蔵庫に入れ、1時間以上冷まします。(バターが固まるまで)

 180℃に温めたオーブンで30分焼き、取り出したら、ケーキ型の上に皿をかぶせて一気にひっくり返します。この時、解けたバターやシロップが流れ出るので、逆さまにする作業は、「流しの上などで、思い切って一気に返す」のがコツです。

 リンゴにもパイ生地にも、ワイン&ハニー・シロップとシナモンバターの味がしみ込んで、熱々でも冷めてからでも美味しいデザートです。甘過ぎず、フルーツの味が最大限に引き出され、豊穣気分に満たされます。バニラ・アイスクリーム(NZならホキポキ・アイスクリームが最適)か生クリームを添えれば、カフェやレストラン並みのデザートの一品になります。

*赤ワイン・ゼリーのデザート